アート?書き散らかし?みんなの記憶に生きる九龍皇帝。|King of Kowloon
みなさん、「九龍皇帝」と名乗った香港の超有名アーティストの存在をご存知でしょうか?
彼の容姿を一見すれば、ただの香港のまちなかをうろつく、小汚いオッチャン。暑い日は上半身裸で、杖をついて街を徘徊し、お気の向くまま自分の“主張”である長い文章を、香港中の電信柱やビルの壁、あらゆるところに書きちらかしてきたお方です。
この九龍皇帝は、残念ながら2007年に“崩御”しているのですが、只今彼の作品や足跡を展示しているイベント「九龍皇帝的文字楽園」が香港島ウォーリーベイで開催されているので、足を運んできました。
■九龍皇帝 King of Kowloon 「九龍皇帝的文字楽園」
http://www.designerhk.com/date/5574
期間:2011年04月20日~05月31日まで
毎日午前10時~午後8時 (午後7時30分前入場) / 5月27日のみ午後6時閉館(午後5時30分前入場)
場所:港島東太古坊
入場料:無料
なんでもこの前歯のなくなってしまっている、なんとも憎めないかんじのシワくちゃなオッチャン「九龍皇帝」の主張は、その昔九龍皇帝から直々に香港の土地を譲り受けたのは、このわしじゃ!ということで、イギリス領だった香港をとにもかくにも気に入らず、このような書き散らかし行為にいたったそうなのです。
彼の書く字体はヘタウマとも言うべきなのか、なんとも独特で不規則ながらもどこかリズムを感じるアート性を秘めています。何年にも渡ってかれの存在はただのお馬鹿さんなのか、はたまたピカソか?と、香港メディアで論議されてきたそうです。
近年にいたってはさまざまなアーティストや企業とのコラボレーション作品が製作され、完全に香港を代表するアーティストとなっていたことは間違いないようです。
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「九龍皇帝的文字楽園」
パンフレット
- 会場はMTRクウォーリーベイ駅から徒歩すぐ。
- こんな垂れ幕がありました。
- 会場の入り口。
- 会場内の様子
- “張り紙禁止”と、まるで街中の壁のよう。
- 彼の筆跡。今は街中にあった文字の多くが消されてしまったそうです。
- 九龍皇帝 King of Kowloon
- 香港の地図と、九龍皇帝の足跡。
- チムサーチョイのスターフェリー乗り場には今でも文字が残っているらしいです。
- 彼の愛用品などの数々。
- 小さめのボックスに展示されるスタイルがなかなか良かったです。
- 発行されたパスポートは、一度も使うことなく落書きをしてしまったらしいです。
- 書き散らかしの作品の数々も。
- 彼の主張する皇帝の子孫だという主張。
- この文字は、アートか、ラクガキか?
- コラボ商品などの展示もありました。
- “崩御”の際には新聞各紙が一面で報道、香港中の人々が彼を惜しみ悲しみました。
- 九龍皇帝をテーマとした若手アーティストの作品展示もありました。
- 九龍皇帝の筆跡を持って帰れるよ。
- 憎めない、この笑顔。
そして、こちらの動画は、2000年頃に放映されていた、香港の洗剤SWIPE(藍威寶)のCM。
ラクガキ・キングの彼が、洗剤をつかってラクガキを落とすCMは話題を呼んだそうです。
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